アダルトチルドレンの支援と回復・治療について

2020年7月3日

アダルトチルドレンの生きづらさから解放され、充実して毎日を送っている人はどのようなケアや回復の道を歩んできたのか。

  • なぜか分からないけど、生きづらさを感じる
  • 人と丁度いい距離感で付き合えない
  • 自分のことを否定的に感じてしまう
  • 自分に価値がないと感じる

このように感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、アダルトチルドレンの方の回復の道筋を、臨床心理士としてアダルトチルドレンの方をサポートしてきた経験からお伝えしていきたいと思います。

具体的には、

  • カウンセリングの効果
  • グループカウンセリングやグループシェアの有効性
  • 医療や福祉の活用

の順番に重要なポイントをお伝えしていきます。

3分くらいで読めて、支援やケアの道筋や方法などが分かると思いますので、ぜひ最後までお読みください。

カウンセリングの効果

アダルトチルドレンは診断名ではありません。なので、アダルトチルドレンということで医療のケアを受けることはできません。

しかし、特有の生きづらさを感じる方は多くいらっしゃるわけです。
どのような支援やケアが考えられるかというと、一つはカウンセリングだと思います。

アダルトチルドレンという自覚がある方だけではなく、生きづらさを感じている人はとても多くいらっしゃると思います。

特段、身体症状や精神症状があるわけではないけど、なぜか生きづらい。

そういうときに、精神科や心療内科に行っても、症状がないということで、医療的なケアをされない可能性もあります。
ただ生きづらさは残るわけで、問題は解決されません。

人は多かれ少なかれ、幼少期のトラウマを抱えて生きている

そういう視点で人を見て、ケアをしていく考え方をご存知でしょうか。ここ最近聞かれる言葉ですが、トラウマ・インフォームド・ケアといいます。

カウンセリングでは、今の大変さや苦しさに対する現実的な対処をいっしょに考えていきますが、同時に、奥底にある価値観や考え方をつくっている過去の出来事や体験、影響に話しがおよぶこともあります。つまり、生育歴や過去のトラウマ体験などがテーマとしてあがってくるわけです。

そこで初めて自分がアダルトチルドレンであったり、トラウマ体験があったり、自分が傷ついていたことに気づかれる方もいます。
気づいたからといってすぐに問題解決されることはないかもしれませんが、影響を理解し、少し客観的に自分を見れるようになります。

トラウマへの対処

トラウマの影響を教育的にカウンセリングの中でお伝えしていくことも多いです。

また、トラウマに対処していくための準備をしていきます。人にもよりますが、ここも時間がかかる人はいます。
すぐにでも問題を解決したいという気持ちはとても分かるだけに、私自身も葛藤するところです。

でも必要な時間をかけないと良くなるどころか、悪くなることも考えられるので慎重さが必要です。

トラウマに効果が示される心理療法としては

  • EMDR
  • トラウマフォーカスト認知行動療法
  • 身体志向の心理療法
  • エモーション・フォーカスト・セラピー

などかあります。

グループカウンセリングやグループシェアの有効性

個人のカウセリングではなく、グループでのカウンセリングやセラピーもとても効果があると思います。

ただただ考えや感情をシェアし、批判なく受け入れ認め合うグループなどもあります。

  • ミーティング
  • 自助グループ
  • ピアグループ
  • グループセラピー
  • グループカウンセリング

など、やり方などによって様々な呼ばれ方をします。

グループのよい点は、まさに同じような悩みを持つ仲間に出会えるという点にあります。お互いを認めあい、同じ悩みをもつ仲間とのつながりはとてもあたたかで治療的でもあるでしょう。

気軽に参加できるものとして、自助グループが筆頭としてあげられると思います。特に、依存症や嗜癖行動のグループが多くある印象です。有名なAA(アルコホーリクス・アノニマス)、摂食障害のグループ、共依存のグループなど様々です。もちろんアダルトチルドレンのグループもあります。

医療的なケアを受ける

なんらかの症状がある場合は、医療的なケアを受けることを考えてよいでしょう。

医療ケアを受けることを考えた方が良い症状

  • うつ
  • 落ち込みが激しい
  • いら立ちやすい

医療のケアとは、ほとんどの場合、薬物療法になります。
生活を安定させるために薬のサポートを得ながら、カウンセリングやグループなどで不全感や生きづらさを改善していくという方法が考えられます。

医療機関によっては、併設されたカウンセリングオフィスやクリニック内にいる心理士・心理師によるカウンセリングを受けられるところもあると思います。
デイケアなどで、グループミーティングやグループセラピーなどを行っているところもあります。

自分にあう医療機関が見つかると、回復には早道になると思います。

行政等が提供する福祉サービスや相談サービスにつながる

アダルトチルドレンということで何らかのサービスを受けることはできませんが、相談内容によっては、行政が提供する様々なサービスにアクセスすることができます。

大きく、以下のような課題は何らかのサービスを受けやすいでしょう。

  • 子育て
  • 就労
  • 女性の課題
  • 生活困窮
  • 障害

行政機関の中のそれぞれに相談員がいます。中には、臨床心理士や公認心理師、保健師や看護師などの資格保持者も勤務しているケースもあるので、確認してみるといいと思います。

行政の提供するサービスの利点はなんといっても、料金が無料かとても少ない金額で利用できるという点でしょう。

自分にあうサービスがあればとても有効だと思います。

終わりに

アダルトチルドレンの方の生きづらさは、本人もその原因に気づいていないことがあります。

カウンセリングやその他のケアを受けることで、改善することが期待できます。

最初は、まさに今困っていることについての話かもしれませんが、カウンセリングを続けていくと過去の経験や環境に話が及ぶことが多く出てくるでしょう。

これまで話さなかったことや自分でもなんとも思っていなかったことが、実は改善の大きなヒントになることもあります。私自身がカウンセリングを提供する中で多く経験してきました。

ぜひ、お気軽にカウンセリングを受けてみてください。