幻聴などの幻覚に困っているときの対策

2019年6月3日

幻聴、幻視などの幻覚の症状について

幻覚は、実際にはない音を聞いたり、モノを見たり、匂いを感じたりする精神症状です。
特に割合としては幻聴が、よくみられる症状です。

幻聴をはじめとする幻覚は統合失調症の代表的な症状ですが、他に精神病性のうつ病やPTSDなどの強いストレスにさらされた経験も幻聴などの幻覚を引き起こします。統合失調症における幻覚においても、ストレス下で程度が強くなることをよく伺います。

一方で1ヶ月以内など、短期や一過性の症状として出ることもあります。その場合は、短期的に症状が落ちついてきます。

幻聴や幻視は知覚の異常です。やはり脳の神経伝達物質の異常が指摘されています。

幻聴をはじめとする幻覚の対策について

・お薬などで抑えることができる
幻聴などが日常生活に大きな障害をもたらしているのなら医療的なケアを受け、お薬でしっかり治療をすすめていきます。

・幻聴かどうかを区別するための心理教育や認知行動療法的な対策
幻聴や幻視はまさにそこにあるかのように見え、実際に聞こえるものなので、幻覚かどうかの区別が最初からできるわけではありません。しかし、状況や内容から、もしかしたら幻聴かもしれないと考えていくことは可能です。医師やカウンセラーと話し合い、区別するためのヒントやきっかけに気づき、実生活に活かしていくことを学んでいくことはとても有意義な対策です。

・気をそらす
幻聴かもと思ったら、気をすらすためのいくつかの方法を持つようにします。集中できる作業をする、他のことを考えざるを得ないようにする、など自分にあった方法を模索して実践していくようにします。

その他、長期的な視点でできる対策としては以下のようなことが考えられます。
・ 安全・安心な環境をつくる
自分が生活しやすい環境を作っていきます。または生活の場で安心感を感じられる時間をつくっていきます。それはとても大切なリソースになります。

・良好な人間関係をつくる
良好な人間関係は何よりも大切な治療的要素になります。最初は、医師やカウンセラーなどの支援者との関係性からスタートして、家族や実生活での人間関係に広げていくようにできるといいでしょう。

・適切なストレス対処法を実施する
幻聴はストレスの程度によって、改善したりひどくなったりします。自分にあった適切なストレス対処を実施することは生活をしていく上でとても大切になります。

人に相談することは有効な対策の一つです。医師やカウンセラーに辛さや大変さをぜひ相談してください。

家族の対応の仕方

統合失調症の急性期においては、冷静に対応することなんかとてもできないほど混乱し、取り乱していることがあります。そんな中で家族の方が抱えている大変さは言葉にできないほど大きなものがあります。

まず、家族の方自身が落ち着き、冷静さを失わないようにすることがとても大切です。そして、医療機関の受診が第一の目標です。話を聞き、内容についての否定や批判はせず、辛さや感情を拾いつつ、心配を伝えていきます。医療につなげたくてもつながらないというときは、まずは家族の方自身が行政機関や医療機関に相談します。家族だけで抱えこまないことがとても重要です。

比較的、本人が冷静さを保てている場合は、医療につなげることも行いやすいと思います。心配を伝えることや情報収集など、家族の方ができるサポートもたくさんあります。できることを提供し、信頼関係を作っていくことが治療的にはたらくこともあると思います。