大人の発達障害の特性や注意点、生活や職場でできる改善点などを解説

2019年4月6日

大人の発達障害
大人の発達障害

今回は、大人の発達障害の特性や課題、生活面の改善などについてお伝えします。発達障害の概念や考え方が広く世の中に浸透してきたように感じています。だからこそ、大人になってから、発達障害やその特性に気づくという人も多くいらっしゃいます。そんな方にお役にたてる情報であることを願って書きました。どうぞ最後までご覧ください。

大人の発達障害とは

いわゆる発達障害とは、自閉スペクトラム症(ASD)やADHD(注意欠如・多動症)やSLD(限局性学習症)などが代表的なものとして挙げられます。

先天的なもので、コミュニケーションや社会性に特徴的な行動を示します。発達障害は最近になってメディアなどに取り上げられる機会も増え、メジャーになってきました。そのため、大人になってから発達障害に気付いたというケースも多く見られます。

自閉スペクトラム症(ASD)

相手の立場になって考えることの不得手によるコミュニケーションの困難さ、細部に注意がむき全体的な理解や把握が苦手、反復的な行動、限定された興味関心などが特徴として挙げられます。

ADHD(注意欠如・多動症)

不注意、多動、衝動性が高いなどが特徴として挙げられます。

SLD(限局性学習症)

SLDより、LDと呼ばれることが多いかもしれません。いわゆる学習障害のことです。
総合的な知的能力に大きな遅れは見られないが、計算能力、読字、識字、書字に困難さがあるものです。

大人の発達障害

大人の発達障害とは、これらの特性がある成人した人ということなのですが、時代背景、障害の程度などから、大人になって発達障害に気付く人も少なくありません。

大人の発達障害の課題

重度の発達障害だと分かりやすいのですが、発達障害の診断基準には微妙に当てはまらないけど、特徴は持っているような場合もあり、特にそのような方へのサポートや支援が薄いというのが現実です。

また、診断できる専門医がまだまだ不足している状況でもあります。

はっきりと発達障害の診断基準を満たさない場合でも、日常生活の困難さや生きづらさがあり、そのことがメンタルヘルスに大きく影響することもあります。

大人になってから発達障害に気づいたという方は、これまで大きな問題を感じることなく学校生活や職業生活を過ごして来ている方です。

しかし、何かの困りごとがあって気づいたということであれば、その困りごとに対する対処を考えていかなければいけません。

大人の発達障害の困難さの改善のためにできること

発達障害は、コミュニケーションや行動の障害であり、学校生活、職業生活、友人や家族との人間関係など、その影響はさまざまな場面に及びます。

お薬や心理・社会的な療法によって改善することはありますが、疾病のように治る、寛解に至る、ということではなく、基本的にはその特性を抱えながら生きていくことになります。

困難さ、生きづらさの改善のためにできることを挙げてみます。

困難さ、生きづらさの改善のためにできることを挙げてみます。

困難さ、生きづらさの改善のためにできること
  • 障害や特性そのものの受容
  • 社会との接点において、
  • 受けられる配慮はしっかり受けること
  • サポートしてくれる味方をたくさん作ること
  • 自分なりのメンタルヘルスの維持と向上の方法を確立すること

メンタルヘルスの向上は、 具体的には、行動面の工夫と感情のコントロールや、ストレス対処のスキルの向上などになります。

発達障害の特性に関して、トレーニングを積むことで特性そのものが大きく改善するということはあまりないでしょう。

環境調整やうまくサポートを受けていくことが肝要で、そのために何ができるかという視点が大切だと思います。

発達障害のある方とのカウンセリングでは、自分の特性の理解を深めたり、自分にあったストレス対処を見つけたり、環境調整のために何ができるかや周りのサポートをうまく引き出していくということを一緒に検討していきます。

最も回避すべきは二次的な障害だと考えています。

発達障害の特性がきっかけで周りとのコミュニケーションの困難さや仕事での失敗などがあり、うつや適応障害などの他の精神疾患に罹患する方を多くみてきました。

カウンセリングでは、その予防なども視野に生活のクオリティのアップを目指していきます。

どうして大人になって発達障害に気づくのか

大人になって発達障害に気づく人は、求められる能力やタスクの難易度が上がってきたことがきっかけだといいます。

私もカウンセリングの中で、社会に出てから発達障害の特性に気づいたり、または、気づいてはいたけど、具体的に困ったことがたくさん出てくるというケースを多くみてきました。

これまではなんとか出来ていたけど、カバーできないくらいに困りごとが出てくるタイミングです。

仕事は、期日を守ることや成果物のクオリティを高めることを求められ、段取りやプランニング、コミュニケーションや調整力など、様々な能力を駆使して進めていくものです。

社会人初年度は求められることが少なく、なんとかなっても、2年目、3年目と年月を減ると、期待値も大きくなりそのタイミングで困り感が出て来る人もいます。

できないことや上手くいかないこと、困ることが多くなると、抑うつ状態になったり、身体症状が出たりと、二次的な症状を呈することもあります。そうなる前の早めの対処がとても大切になってきます。

大人の発達障害の方がカウンセリングで得られること

大人の発達障害の方がカウンセリングを受けて得られることとして以下のようなことがあると思います。

自分の得意、不得意を整理し、理解する


自分の認識だけではなく、事実をヒアリングする中でできるだけ客観的な内容に整理します。

困りごとの具体的な対処法を検討できる


困りごとを整理できたら、次に具体的な対処法を検討します。大きな決断としては、転職やキャリアチェンジなども考えられるかもしれません。

感情的な落ち着きが得られる


困っていることを一人で抱え込まずに誰かに相談することで得られる安心感やカウンセリングから得られる希望は、思いのほか、大切です。感情的な落ち着きを取り戻す手助けができると考えています。

発達障害が原因での困り事は、努力でスキルをあげて、現実に対処しようとしてもあまり実りはありません。環境の工夫や周りへの理解や協力をいかに得ていくかという視点がとても大切になると思います。

何より発達障害の怖い点は、二次的な影響だと私は考えます。具体的には、自己肯定感や効力感の低下、周りの人間関係の悪化、うつの発症や不安の増大などですが、カウンセリングを通してそのような悩みに対処していけると考えています。

服薬でとても楽に生活できるようになるケースもありますので、専門医としっかり相談しながら対応を考えられるといいでしょう。場合によっては、そのこともカウンセリングのテーマとして扱うこともあるでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

発達障害の特性そのものは無くならないかもしれませんが、日常生活や職場でどのように対処していくかは、工夫ができるところです。

カウンセリングはそのきっかけになるものと思います。

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