毒親、虐待、愛着障害、トラウマ 親の影響から脱するためのカウンセリング

毒親、虐待、愛着障害、トラウマなど、親の悪影響や虐待を受けて育った子どもは、不安、うつ、不安定な人間関係など、大人になってからも多くの影響があります。子ども時代の親子関係はそれだけ大切なものです。この記事では、いわゆる毒親や虐待の影響について詳しく解説し、その克服法についてお伝えしていきます。どうぞ最後までご覧ください。

親の影響から脱するためのカウンセリング

早速、回復するためにカウンセリングでできることやその方法についてお伝えしていきます。言葉のやりとりが可能な層と幼児などでは対応が違ってきます。分けて記載します。

また、状態の改善を考える時、愛着障害や複雑性トラウマなどの考え方が役に立つので後ほど詳しく紹介していきます。

大人や言語的なやりとりが可能な子どもとのカウンセリング

大人や言語的なやりとりが可能な年齢においては、さまざまな選択肢が考えられます。実際にその人の状態を見ながら必要だと思うアプローチを実施していきます。以下に代表的なものを記載します。

リラクゼーションスキルを得る


リラクゼーションスキルは自分自身で身体や心の状態を落ち着けるスキルです。具体的には、呼吸法やグラウンディングやセンタリングと呼ばれるスキル、イメージを活用したスキルなど多様にあります。自分に合ったやり方を見つけて少しずつでも実践していくとスキルが身についていきます。

身体的なアプローチ


身体はとても正直で、気持ちや感情や考えは抑圧したり隠すことができても、身体には嘘をつけません。緊張やこわばりなど、さまざまな身体症状が出てきます。それらの身体の変化に気づき、身体の気づきをきっかけに心理的な課題をプロセスしていくアプローチです。

認知的なアプローチ


認知行動療法(CBT)が代表的な心理療法として有名ですね。他にも、認知行動療法をベースとしたさまざまな心理療法が開発されています。トラウマに特化したものや奥底にある価値観にアプローチするものなどがあります。カウンセラーによって得意とする技法やメインで活用しているものは違うかもしれませんが、私の場合は、クライアントに合わせて活用しています。あくまで個人の所感ですが、知的活動が得意な方や学歴が高い方、男性などは認知面のアプローチが合っている方が多い印象です。

パーツ心理学的なアプローチ


トラウマや感情を扱う際に、とても有効な方法として、パーツ心理学があります。自分に否定的・批判的なパーツ、不安や恐怖を感じるパーツ、ポジティブで受容的なパーツ、など、自分の中にあるさまざまな役割をパーツ化して感じていきます。自分の中にある相反するように見える感情や考えを統合していくことで、トラウマからの回復をはかります。

感情にフォーカスしたアプローチ


感情にフォーカスし、感情を変容することで抱えている苦悩や辛さを軽減して、ポジティブな感情体験を促進していきます。感情の特性として、感じきると消化できるということがあります。感じるには辛いものでも、カウンセラーとともにあることで、プロセスを進めることができます。症状が強くても、安全さを優先しながら、状態を見て慎重に進めていきます。

幼児に対するセラピー

幼児に対しては、やはりプレイセラピーが大きな選択肢となるでしょう。親子の交流をカウンセラーが導きながら実践していく方法も効果的です。

毒親とは

次に、子ども時代の親との関係についてみていきたいと思います。その中で、毒親という言葉をよく耳にするようになりました。

毒親とは、子育てにおいて子どもに悪い影響を与えてしまっている親のことで、俗称として使われている言葉です。

虐待が分かりやすい例だと思いますが、一般的には虐待とされない親の言動でも子どもへの悪い影響があります。

例えば、
心配しすぎる
過保護すぎる
関心がなさすぎる、無視する
言っていることと態度が真逆(ダブルバインドと言われます。)
強制的、強権的すぎる

などがあげられます。
しかも、単発のものではなく、持続的にこのように関わり続けることでその影響はより大きなものになります。

ただ、あきらかな虐待は別として、「毒親」という言葉に個人的には少し抵抗を感じます。なぜなら、この世界に完璧な人間などいないし、みんなどこかしら、短所があり、不完全です。

どこで聞いたかは覚えていないのですが、内容が強く印象に残っている子育てに関する言葉があります。

「不完全な親が、不完全な子どもを育て、不完全な大人に成長していく。成長した不完全な大人は、不完全な親となり、また不完全な子どもが育っていく。」

こんなような意味だったのですが、確かにその通りだなと感じていました。悪い影響を受けた子どもたちにとって、本当に辛く苦しい経験があるわけです。ただ、誰が悪いという単純な見方ではなく、世代間連鎖、時代背景、家族全体の関係性やコミュニケーションパターンなどいろんな要素がそこにはあります。

とても大切なことは、悪影響があるのであれば、それを無害化すること。または、その経験をフラットに捉えて、自分の人生に活用していくことだと考えています。

親からうける暴力、トラウマの影響

親の関わり方は、身体的、心理的な虐待、トラウマ、悪影響などその程度も種類もさまざまですが、以下のような影響が懸念されます。

身体的影響

直接的な暴力があれば、あざ、骨折、脳損傷など。大人になってからも不健康な生活習慣、心臓の問題、肝臓や肺に病気を持っていることが多いと言われています。

心理的影響

うつ病や摂食障害、あるいは睡眠障害に陥りやすくなります。攻撃的で暴力的になることもあり、自分自身に差恥心を感じたり、怒りっぽくなったり、常に警戒し用心深くなることも。大人からひどい扱いを受けるのを当然のことと思い込むようになることもあります。世の中は怖く、そして危険なところであると信じてしまうこともあるでしょう。

発達に及ぼす影響

過度なストレスは脳内のさまざまな場所の成長と機能に影響を与えます。

例えば、

・怒りと恐怖の調整を行う偏桃体の不完全な成長
・学習と記憶を司る海馬は適切に発達できない
・ストレスへの対応が難しくなる などなど。

頻繁にストレスにさらされる子どもは、注意欠如、多動、 衝動性、 注意散漫、また社会的交流の回避や攻撃的な行動を表しやすくなったりもします。

ただ、子どもが 幼いほど、暴力やトラウマの影響を受けやすいのですが、全ての子どもがネガティブな症状 や行動を表すというわけではありません。また脳は柔軟で環境に大きく影響されるため、子どもに 肯定的で、安心できる、また予測可能な養育環境を与えることができれば、治癒や回復が望めると言われています。

愛着障害とは

愛着とは養育者との情緒的な交流のことです。愛着障害とは、その愛着がなんらかの理由で持つことができずに、その後、子どもにコミュニケーションや対人関係や情緒的な問題が起きることです。

愛着障害の症状や状態像

DSM-5という精神疾患の診断基準によると、苦痛なときでも安楽に反応しない、対人交流や感情的な反応が少ない、嬉しいや楽しいなどの陽性感情の制限、通常の交流でも苛立たしさや恐怖がある、などの症状や状態です。

重度のネグレクトを受けた子どもによくみられ、5歳以前からこのような症状が見られる時、愛着障害と診断されます。

複雑性PTSD・発達性PTSDとは

複雑性PTSDは、家庭内での繰り返しの虐待など、事故や災害などの単発の出来事ではなく持続する出来事にさらされることで発症するとされています。

複雑性PTSDや発達性PTSDの症状や状態像

ICD-11という世界保健機関WHOが発行する診断基準によると、感情コントロールの困難さ、自己卑下・挫折・無価値感、無力感、恥、絶望、希望のなさ、他者と持続的な関係を持つことや親近感を感じることの困難さなどが特徴としてあげられています。

トラウマ・インフォームド・ケア

私は、ほとんどの人は幼少期に何らかのトラウマ的な傷つき体験を経験しており、その影響を受けているという視点でカウンセリングを行っていきます。

このような考え方をトラウマ・インフォームド・ケアといいます。

トラウマ・インフォームド・ケアの利点は、安全に配慮しながらケアを提供できる点にあると考えています。

カウンセリングは内省や感情的なこころの動きを促すこともあり、人によっては危険を伴う行為です。強いトラウマ的傷つき体験に向き合うことはとても辛く大変な作業です。思い出すことが二次的なトラウマ受傷となってしまうこともあるからです。

参考 トラウマ・インフォームド・ケア

おわりに

いかがでしたでしょうか。毒親や複雑性トラウマや愛着障害のことがおわかりいただけたと思います。また、親の影響から脱して自分自身の人生を生きるための方法の一つをご紹介しました。この記事がきっかけになって、多くの人の人生が良い方向にシフトすることを祈っています。

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