モラハラにどう対処していくか!夫が怖い、妻が怖い人にできること!!
夫が怖い、旦那が怖いと訴える妻はどんな対処ができるのか。モラハラに対する対応法について臨床心理士が解説します。
ちなみに、妻が怖い夫もたくさんいます。男性だから、女性だからということではなく、配偶者から精神的な苦痛を受けている人には役に立つ情報です。
先日、教育メディア「ソクラテスのたまご」から取材をいただき、夫が怖い人やモラハラに苦労している人についてお話させていただく機会がありました。そのことで少し考えたことをお伝えしていきたいと思います。
ソクラテスのたまごで記事が出されたらこちらの記事でもご紹介します。
夫が怖い理由、妻が怖い理由
「なぜ夫・妻は怖いのか?」
この問に答えられたとしてもあまり意味がないような気がします。
夫が怖い理由はいくつかあげられますが、原因と解決はまったく別物だということが大切なことだと思います。
原因が分かったからといって、怖さがなくなるわけではないし、そもそも原因って分からないものなので、原因を追求してもあまり意味がないかもしれません。
例えば、養育環境やもともとの性格。遺伝的な要素もあるかもしれないし、パーソナリティ障害や発達障害などが関係しているかもしれません。
どれも仮説で、はっきりとはいえないことです。
一方で、
「なぜ自分は夫・妻を怖いと感じているのか?」
この問いにはとても大きな意味と価値があると思います。
なぜあなたは夫・妻を怖いと感じるのでしょうか?
この問いに向き合って、自分なりの答えが出てくると、怖さを乗り越える大きな一歩になると思います。
モラハラとは
モラハラは、精神的な暴力や虐待のこと
モラハラとは、モラルハラスメントの略で、モラルに反したいじめや嫌がらせのことです。
それは、態度や言葉による嫌がらせであり、人のこころを傷つける精神的な暴力のことです。
モラハラは外からは見えにくく、客観的に証拠を示すことも難しいため、モラハラを受けている人は、自分がモラハラ被害者だと気付いていないこともあります。
モラハラの具体例
例えば、どんなことがあるかというと、執拗な攻撃、全否定、無視などがあげられます。
他にもこんなことがあれば要注意です。
- 例
- 怒鳴る
- 説教する
- 謝らせる
- あなたのものを壊す、捨てる
- 看病しない、病院に行かせない
- 無視する
- 人格ごと否定する
- 行動や存在を否定する
- 友人や実家を馬鹿にする
- 仕事につかせない
- 生活費を渡さない、少ない
- セックスを強要する
- 嫌がる性的な行為を強要する
- 行動を監視する
モラハラを受けている人は、怒られたり、怒鳴られたりしないように細心の注意を払うために、いつもビクビクしていて、気が休まることがありません。
否定されることが長く続いていくと、罪悪感や劣等感を植え付けられ、判断力がなくなっていき、自尊心も低下します。自分の行動や思考に強く影響してきます。
ポジティブ心理学の提唱者である、マーティン・セリグマンの学習性無力感で説明ができる状態だと思います。
モラハラのチェックリストの活用法
モラハラのチェックリストをネットや書籍で見ることがあります。
チェックがあったからすぐモラハラというわけではないですが、チェックリストは自分が被害者だと気づくために有効なものではあると思うので、活用してみてもいいかもしれません。
モラハラの対処法や処方箋
対処はまず、自分自身の安全の確保が最優先です。
その上で、以下のような対処法が考えられます。
・気づく
まずモラハラに気づくことが何よりも大切です。気づくポイントは自分の苦しさやしんどさだと思います。我慢も必要ですが、少なくとも自分がとても辛い状態であることに気づけば、対処の一歩を踏み出せると思います。
・相手の問題と自分の問題を分けて考えてみる
相手の行動を自分のせいにしないでください。モラハラの相手は、「あなたが悪い」と言ってくるでしょう。でもそれは嘘です。
・夫・妻だけに頼らない
モラハラの相手と距離を保つためにも、相手だけに頼らないようにする必要があります。
・家庭以外の居場所や相談先をつくる
行政機関や医療機関など、外部のプロフェッショナルと相談できると解決に一気に近づくと思います。
・カウンセリングを受ける
一つの選択肢として、医療機関や民間でカウンセリングを受けることもおすすめしたい対処法です。自分自身の力に気づき、対処できるようになるきっかけになります。
・期待を下げる
夫・妻に対する期待を徹底的に下げることです。
モラハラの相談先
女性支援の行政機関の窓口や医療機関などで相談することができます。または、民間でカウンセリングを受けることも一つでしょう。
お子さんが小さければ保健センターで行う定期検診時に相談することも可能です。適切な相談先につなげてもらえると思います。
一方で、男性は相談先が多くないように感じています。信頼できるカウンセラーとの出会いが改善のきっかけになると思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか。モラハラの対応は一筋縄ではいきませんが、少しずつでも自分自身の力に気付いて対処していくことができると思います。
金沢心理カウンセリングルームJONでは、石川県金沢市で対面でのカウンセリングを行っております。最寄り駅は金沢駅です。また、オンラインカウンセリングも受け付けておりますので、どうぞご利用ください。
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