依存症とは?原因や特徴、症状から治し方までを解説

2019年7月20日

依存症
依存症

依存症は、アルコール、ドラッグなどの物質依存、セックス、買い物、ギャンブル、ゲームなどの行動の依存があり、依存の対象はさまざまです。依存症の大変さやケアについて臨床心理士が解説します。当事者や家族に有益な情報が伝わることを願っています。

依存症とは

依存症とは、日常生活に支障をきたす程度にアルコールやドラッグ、ギャンブルや買い物などにのめり込み、自分の意思や力ではどうにもできない状態になる疾患のことです。大きく物質依存と非物質依存に分けられます。

物質依存と行動依存について

物質依存でとても身近にあるものとしては、アルコールが挙げられます。その他に違法ドラッグやニコチンなども代表的なものとしてあげられます。カフェインも、日常生活に障害されないことが多いかもしれませんが、依存対象として考えられるものです。

また行動・行為の依存対象としては、ギャンブルや買い物、セックス等の性依存やネット・ゲームなどが挙げられます。ネットの普及は、世の中を便利なものにしている反面、依存性が強く悪い影響を及ぼしていることがあります。中高生などの子どもたちへのその影響は甚大です。モノを盗む窃盗症、窃視症などの性的な嗜癖行動なども行動・行為依存として考えられます。

依存対象となるもの
  • アルコール
  • ドラッグ
  • カフェイン
  • たばこ
  • 鎮痛薬や睡眠薬や抗不安薬
  • ギャンブル
  • ネット
  • ゲーム
  • SNS
  • セックス
  • 買い物 など

依存症の原因

原因については現在も研究が行われていますが、いくつかの代表的な説を紹介します。

遺伝:双生児研究でも二卵性より一卵性の方が依存症の一致率は高く、またアルコール依存の親を持つ子もまたアルコール依存になりやすいことが報告されています。

環境要因:過大なストレスにさらされることがきっかけで依存症になることがあります。最初は気晴らし程度だったものが、使用量が増大していき気づくと手放せなくなるという循環です。

心や精神の脆弱性:うつや不安障害などと併発しているケースや、自暴自棄な心性などが影響していることもあります。

依存症の離脱症状

離脱症状とは、依存性のある物質を辞めることで起こる病的な症状とされています。

不眠、不安、物質の強い使用欲求、頭痛、集中困難、疲労感、風邪のような症状、食欲低下、攻撃性など、物質によって離脱症状はさまざまです。

離脱症状が依存症の治療を困難にさせます。一人で立ち向かうには難しすぎるものだと思います。

依存症のケアについて

依存症のケアでは、同じ課題をもつグループとのつながりが大切

アルコールやドラッグなど、命を脅かすほどの重大な影響が身体にあるときは特に、入院治療など専門のケアをしっかり受ける必要があります。

しかし、依存症は入院や服薬だけで完治するものではありません。家族や友人などの周りのサポートがとても重要です。また、同じ課題をもつ依存症患者の集まりへの参加などから力強いサポートを得ている方も多くいらっしゃいます。

依存症のカウンセリング

依存症はカウンセリングだけで治すのではなく、医療的なケアや家族の強力など、いろんなリソースを総動員して向き合っていくのがよいと思います。

特に集団によるサポーティブな環境などが有効で、いかにグループとのつながりを作っていくかが大切だと痛感しています。

その中で、カウセリングや個人心理療法ができることは何かを考えていきたいと思います。

カウンセリングでは、ストレスへの対処法の構築や依存対象に頼る以外の方法をともに検討したり、人間関係や過去の傷つきやトラウマからの回復、将来の展望などをともに検討したりします。

動機づけ面接法を用いて依存症と向き合う心構えを強化したり、認知行動療法、行動療法、セルフコントロールなどを教示しスキルが得られるようにしていくことが期待できます。

依存症や何かに依存的な人は、
・自己肯定感が低い
・自己表現が苦手
・ストレスを蓄積しやすい
などの傾向があるかもしれません。
この点はカウセリングでサポートすることが可能だと考えています。

また、これまでの経験から、非常に過酷な生活環境が依存を発生させていると感じることが少なくありませんでした。

環境を変えるということも含めて、環境にどう適応していくかなどもカウンセリングで扱っていくことができるテーマだと思います。

ハームリダクションの考え方

辞めることが難しい場合に、悪影響を減少させるためのさまざまな実践のことをハームリダクションといいます。

つまり、無理に辞めさせようとしないで、より現実的な対処を行っていくというイメージです。

例えば、リスクの低い物質への置換、例えば紙タバコではなく、電子タバコに変えることや「断酒」ではなく「節酒」などがそれにあたります。

特に違法薬物の使用など、法に触れる行為において、この考え方に反対する国や組織や個人もいます。

おわりに

いかがでしたでしょうか。さまざまな依存症を紹介し、治療や回復に向けて大切とされていることやカウンセリングで期待できることをお伝えしてきました。

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